棒ノ折山~岩茸石山~惣岳山2009/02/21

霜柱に敷きつめられた棒ノ折山頂(左上は黒山から望む富士山頂)
PTAやら就職活動やらで、なかなか時間がとれず、一月ぶりの山歩き。
17日に右足付け根に痛みがあったので、今回はあまり無理をしないつもりで標高1000m足らずの棒ノ折山を選んだのだが・・・

7:40発を逃すと午後までバスがないため、これに間に合うように羽村駅6:58発の奥多摩行きに乗ることにしてホームで待っていたところ、やってきたのは青梅線の展望列車・四季彩号・・・
何度か走っているところは見たことがあるが、実際に乗車するのは始めてだ。
車窓から渓谷を一望できるように座席が進行方向左向きになっているのだが、線路と渓谷の高低差のため、座席に腰掛けるとかえって展望はあまり良くない(おそらく、秋の紅葉時期ならば、対岸の山々の眺めが素晴らしいのだろう)。
7:34に川井駅に到着。列車には大勢の登山姿の乗客が乗っていたが、ここで降りたのは、私たちのほかは一組のカップルだけ。
(あんまり人気がないルートなんかなぁ・・・?)

上日向でバスを降りて約30分車道を登ると奥茶屋のキャンプ場。
ここで大丹波川を渡ると、いきなりの急坂・・・
左右に山葵田を見ながら岩ごろの沢沿いの坂道を登ること約20分で、小さな滝が現れる。落差は5m弱の細々とした滝だが、岩肌を落ちる水音が何となく心地良い。
この滝の上が、山の神と呼ばれる場所で、小さな祠が祀られている。今日の山歩きの安全を祈って、歩き出す。
ここからは沢を離れて、杉檜林の中の急登となる。
丸太で土留めした階段が続くが、段が結構高く作られているため、山道に慣れているとかえって歩き辛いものだ。
なるべく階段の脇を、木の根や岩角を選んで自分の歩幅で登るようにしたが、尾根に辿り着くまでの約15分が今日一番の難所(?)となった。
尾根に出ると、川苔山が目に飛び込んでくる。
川苔山は、一昨年の春に登って、その直後に1型糖尿病を発症したという、ある意味思い出深い山だ(詳しくは2008年10月30日のブログを見てね)。
りんごを食べながら、暫く、思い出の山を眺めていたら、流石に2月の冬山・・・身体が冷えてきたので、山頂目指して歩き始める。

ここから先も急登は続くが、先ほどの階段斜面ほど疲労は感じない。
ぐんぐんと登って、開けた山頂に辿り着くと、そこには一面、長さ15cmはあろうかと思われる霜柱がキラキラと陽に輝いていて、まるで、水晶をバラ撒いたような景色が足元に広がる。
山頂は北側が開けていて、奥武蔵の山々がよく見えた。
ベンチに腰掛けて血糖値を測定すると90・・・朝のインスリンを1単位減らしたのが良かったのか、かなりハードな登りにしてはまずまずだが、ここから更に2時間、岩茸石山まで歩くのはキツイので、紅茶とポテチで補食を摂る。

棒ノ折から名坂峠までは、小さな上り下りはあるものの、これと云った急坂もなく、黙々と下り続ける。
途中、何箇所か南東面が開けて、奥多摩の山並みの向うに、真っ白な富士山の頂を望むことができた。

名坂峠から岩茸石山までは、これまたちょっとした急登となるが、ここも、山の神から尾根までの杉檜林の登りに比べると大した苦ではない。
斜面には、昨日降ったと思われる雪が、うっすらと残っていた。
山頂につくと、直ぐに適当な丸太を見つけて、昼食の支度を始める。
思い出の山(川苔山)を真正面に見ながらの昼食だ。

岩茸石山の山頂には45分ほど滞在して、御岳駅に向かって下り始める。
最初は、丸太の土留めで作った階段を下っていたが、暫くすると、階段の土が流れて丸太が剥き出しになってきて、まるで、丸太転がしでもするように、丸太の上をピョンピョン飛び移るような状況になったので、脇の斜面を歩くことにした。
整備するならキチンとやってほしいものだ(もっとも、まだ2月だから文句は言えないか!?)。

途中、惣岳山に向けて上り始めた途端、両足の太股に激痛が走り、一昨年の川苔山での嫌な記憶が蘇ったが、数回屈伸を繰り返すと痛みがひいたので一安心・・・
山頂の青渭神社で、今日の安全をお礼して、一路御岳駅へ下った。

ちなみに、帰りの電車も四季彩号だったわけだが、これって、何か幸運の知らせかな?

(本日のコースタイム)
上日向(07:50)―――(08:20)奥茶屋(08:20)―――(08:45)山の神(08:45)―――(09:00)尾根(09:15)―――(09:40)棒ノ折山(10:10)―――(10:35)黒山(10:35)―――(11:40)名坂峠(11:40)―――(11:50)岩茸石山(12:35)―――(13:10) 惣岳山(13:10)―――(14:10)御岳駅