秋満喫2010/10/23

色鮮やかな紅葉の絨毯で、秋山を満喫
 青く澄んだ秋空の下に優雅に聳え立つ富士山を眺めながら、コンロでお湯を沸かし、カップ麺を作って食べる。

  一昨年の11月に初めて登った時に体験した、紅葉の美しさと「フカフカの落ち葉の絨毯」が忘れられず、恒例となりつつある「秋の笠取山登山」。
 
 移動性高気圧がスッポリと本州を覆い、久々の秋晴れとなった今日、昨年と同じ6:45頃に家を出る。
 途中のコンビニで朝食と飲み物を買って、車の中で血糖値測ったら、な、な、なんと「324!」
 暁現象で、朝起きた時に血糖値が高くなっていることは、これまでも何度かあったが、高いと云っても、せいぜい「200」を少し超えるくらいで、ここまで上がったことはなかったので、さすがに驚いた。
 「なんで?」
 登山の朝は、いつもなら超速効型インスリンを1単位減らすのだが、今日は、逆に2単位増やして、駐車場到着まで様子を見ることにした。
 もちろん、食事も控えめにして・・・

 一昨年、昨年は11月だったので、奥多摩湖周辺も紅葉真っ盛りだったが、1~2週間早い今日は、紅葉している木はポツリポツリと見られるだけ。
 紅葉見物の人たちがズラリと並んでいた深山橋も、今日は、釣り人が何人か釣り糸を垂れているだけだった。

 国道411号線大菩薩ラインを山梨県に入ると、あちこちで大きなトンネル工事が進んでいた。
 確かに、道幅の狭いくねくね道は、交通事故の危険もあるかも知れないが、素晴らしい自然の景観の残る山里に、大きな道路が必要なのだろうか?
 この道路が完成すれば、おそらく、東京西部から塩山・甲府方面に抜けるメインルートになるだろう。
 紅葉の時期なんかは、それこそ、多くの車が怒涛のように押し寄せてくるに違いない。
 そうすると、ますます自然は破壊され、動物たちの居場所は狭められ、その挙句、今年のように餌が少なくなった野生動物が、人里に降りてきて被害を与えることも、その結果、無残にも撃ち殺されてしまう動物たちも増えてしまうのだろう。

 なんだか空しい思いで、工事車両を横目でみながら、やがて車は一之瀬林道に入る。
 広いところでも何とか車がすれ違える程度しかない林道に入ると、紅葉し始めた木々が迎えてくれる。
 一昨年ほどではないが、真っ赤に色づいた枝も、ちらほらと見える。
 先ほどまでの、道路工事の騒々しさが嘘のような、自然に包まれた別天地・・・
 
 作場平の駐車場には、昨年より約10分遅れで到着。
 山支度を整えて、出発前の血糖値を測ってみる。
 ・・・385!!!・・・
 「どひぇ~、上がってる!」
 でも、インスリン打ってからまだ2時間も経ってないし、これから歩くことを考えると、ここで追加を打つべきか打たざるべきか・・・それが問題だ。
 悩んだ末、今は持効型インスリンだけ打つことにした。もちろん、いつもより少なめにして・・・

 歩き始めて暫くすると、やたらと汗が出始めた。
 雑木林の中の日陰の遊歩道を吹く風はひんやりしているのに、身体が火照って、頭がボーっとしてくる。
 少しずつ傾斜がついてくると、身体が重くなってくる。
 あぁ、やっぱり血糖値が400近くあると、いつもと同じにはいかないなぁ(^^;
 約20分歩いて、ヤブ沢分岐で一休み。
 いつもなら30分足らずで水分補給することはないが、今日は喉が渇いてしかたないので、ポカリを二口飲む。
 昨年はヤブ沢経由で登ったが、途中から林道歩きになるのが面白くないので、一休坂に向かうことにした。

 いつになく重い足を慎重に持ち上げながら、昨日の雨で散ったと思われる色鮮やかな落ち葉の道を、ゆっくりゆっくり登る。
 一休坂分岐の道標前で写真を撮っていたら、ブナ坂方面から、お父さんと小学生の男の子の二人連れがやってきた。聞くと、途中までヤブ沢ルートを登って、こちらに回って来たそうだ。
 私たちが一休坂を登り始めて暫くすると、親子連れが、追いついてきた。
 父親の方は少し呼吸が乱れていたが、男の子の方は、スイスイと登って行く。
 背負っているザックは小さなデイパックとは云え、さすがに子どもは元気だ。
 「いやいや、血糖値が高くなければ、おじさんだって負けないぞぉ」なんて大人気ない負け惜しみを頭の隅に追いやって、一歩一歩踏みしめながら急坂を登る。
 一昨年は、さほど苦にならなかった一休坂が、やたらと長く感じたのは、果たして血糖値だけのせいだろうか?

 一休坂の中ほどまで登った辺りで、突然、強烈な獣臭が鼻を衝く。
 一瞬、カタカナ2文字の大型動物の名前が、頭を過る。
 ふと足を止めて、周囲を見回す。目を閉じて、周囲に意識を向ける。
 ・・・が、幸いにも、特に不審な気配はない。耳に聞こえるのは、微かな風が揺らす木々の葉摺れの音と、後ろから歩いてくる奥さんが踏みしめる落ち葉の音と、ザックにぶら下がっているクマ鈴の音だけで、登山道の左右の草叢にも、動くものの気配はない。
 追いついた奥さんに「獣臭がしない?」と訊いてみたが、あまり気にしていないらしく「さぁ?」
 ここでヘンに脅かして「じゃぁ、帰ろ」なんて云われても困るので、「鹿かな?」と誤魔化して、再び登り始める。

 かなりゆっくり歩いたつもりだったが、笠取小屋には、1時間ちょっとで到着。
 一昨年より10分ほど遅れただけだった。
 小屋前のテーブルでは、先ほどの親子が休憩していた。
 登山は初めてとのことだったが、世田谷から奥多摩湖まで自転車で来たことがあるらしく、なるほど、脚力はしっかりしているハズだ(感心)。
 暫くすると、将監小屋方面から縦走してきたと云う若者がやってきて、「熊を目撃した」と教えてくれた。
 どの辺りかはハッキリしないが、休憩をしていると、尾根の上から「キョトン」とした目でこちらを見ていたそうだ。
 まぁ、熊さんだって、できることなら人間と遭遇したくはないだろうから、あまり騒がないことが一番だ。

 尾根に出ると、真っ青な秋空の下、素晴らしい景色が広がる。
 行く手の笠取山の斜面も、左手に連なる奥武蔵の山々の斜面も、鮮やかに色づいている。
 振り返ると、雄大な富士山が、シルエットとなって雲の上に浮かんでいる。
 今日は少し遠回りして、雁峠への縦走路から小さな分水嶺に登る。
 初めて来たらしいグループの誰かが、正面に見上げる笠取山の急斜面を見て驚いた声をあげている。
 「さもあろう」
 誰だって、初めてあの斜面を見たら、一瞬気後れするだろう。
 でも、実際に登ってみると、それほどでもないンだけどね。

 最後の急斜面を登っていると、後ろから、先ほどの親子が追いついてきた。いや、実際に追いついてきたのは子どもの方で、父親の方は少し離れていたが・・・
 斜面を登りきった仮山頂の上では、大勢の登山者が、思い思いに休憩していた。
 この3年間で、一番多かったのではなかろうか?
 ゆっくり腰を落ち着けて食事ができる場所がなかったので、三角点山頂で食事にすることにして、ここでは記念写真を撮るだけにした。
 
 笠取山頂には11:20に到着。
 仮山頂とは打って変わって、ここには誰一人いない。
 道標の前で記念写真を撮った後、富士山が真正面に見える岩の上に腰を下ろして、昼食にする。
 昼食前の血糖値は、ちょうど100・・・
 登山中一度も補食をしないで、低血糖にならなかったのは初めてだ。

 休憩していた約1時間の間に大勢の登山者が登って来たが、ほとんどの人が、ここが本当の山頂だったことを知らなかったようだ。

 少し軽くなったザックを背負うと、いつも通り、ミズヒ尾根方面に下る。
 東側の水神社分岐付近では、数人の登山者が休憩していた。
 昨年は、ここから水干に寄ってそのまま笠取小屋に下ったが、今年は、一昨年同様、水干を往復して、黒槐の分岐から中島川橋へ下る。
 もちろん「フカフカの落ち葉の絨毯」を期待してのことだったが、時期が早かったので、フカフカするほど落ち葉は積もっていなかったが、その代わりに、色とりどりの落ち葉の絨毯で、今年の秋の山行の最後を鮮やかに締めくくってくれた。

(本日のコースタイム)
作場平駐車場(8:50)―――(9:15)ヤブ沢分岐(9:20)―――(10:15)笠取小屋(10:25)―――(10:45)小さな分水嶺(11:45)―――(11:00)仮山頂(11:10)―――(11:20)笠取山頂(12:20)―――(12:40)水干(12:45)―――(13:20) 黒槐の分岐(13:20)―――(14:20)中島川橋(14:25)―――(14:55)作場平駐車場

コメント

_ (未記入) ― 2010/11/10 03:20

たまに智恵袋で拝見し、お邪魔させて頂きました。私は小さい頃からⅠ型で注射と、ブドウ糖が手放せない37歳です。私は長野市に住んでおり戸隠などが近いのですが、長野には来られた事はありますか?祖父も父も糖尿で遺伝かも知れませんが、できるだけ長生きできるように血糖コントロールに気をつけています。智恵袋には間違った情報や間違ったコメントをされている方が何人かいるので、真剣に質問されている方にはかわいそうですよね。パンや牛乳がダメだとか言ってる人とか・・・長野の紅葉はもう終わりですが、また智恵袋での回答読ませて頂いて参考にさせて頂きます。

_ 古だぬき ― 2010/11/13 18:24

はじめまして。
長野市ですか・・・
私は、就職して4ヶ月ほど松本に居ました。
本当は、1年間、松本の工場で研修の予定だったので「山行けるぞ~」って喜んでいたのですが、東京の工場が忙しくなったので、急遽、呼び戻されてしまって・・・
若いころは、松本や大町には、頻繁に行ってました(と云っても、ほとんど「山」ですが・・・)。
長野の紅葉は綺麗ですよね。また行きたいなぁ(^^)
これからも、よろしくお願いします。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://hamura.asablo.jp/blog/2010/10/23/5439283/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。